2021年11月1日月曜日

友達界からの解脱

 このブログを前に書いたのはいつだったかと見てみたら、4月で、そうかもう半年以上も書いていなかったか、と思ったのもつかの間、よく見るとそれは2020年の4月で、なんと1年半なのだった。
 そして2020年の4月のそれは、コロナ禍において、それでもリモートでつながりたい人たちのことを揶揄する内容で、実はそれが、その前の記事から1年ぶりの投稿だった。まったく月日ばかりがビュンビュン過ぎ去って、嫌になってしまう。
 一時期あれほど僕の胸を焦がしていた「友達が欲しい」という感情は、その前から霧消気味であったが、友達がいる人でも友達と遊ぶことが許されないという、まさかそんな世界がやってくるとは思わなかった、人類強制総ぼっち期間を経て、いよいよ、日々代謝する僕の体の、垢として出てくる表面だけではない、骨髄や神経といった芯の部分まで、「友達がいないのが普通の自分」だけで完全にできあがるようになり、もうこの人物が友達を欲しがることは二度とありません、なぜなら友達がいない状態でかたまってしまったのですから、という、どこか火の鳥の口調めいた感じで、(世の中が平和だった)前の前の記事から2年半を経て、今の僕という形になった(ちょっとなにいってるのかわからない)。
 以前から「友達処女膜」というフレーズは口にしていて、僕はそれが復活してしまっているに違いない、などといっていたが、コロナ禍を経て、たぶん大勢の人々のもとにそれは復活していて、だとすれば世の中はいま、とてもウブだと思う。巷には友達処女と友達童貞ばかりが溢れていて、処女と童貞なので危険だと思う。友達コンドームを配ったほうがいい。
 僕は友達処女膜が復活した友達童貞だが、この身は神にのみ捧げる所存なので、現世での友達快楽に溺れたり、それに憧れを抱いたりしない。どれくらい僕がその種の葛藤から解脱したかといえば、あれほど友達の登録数にこだわっていたLINEで、なんの衒いもなく、企業アカウントを友達登録できるようになった。2年半前の僕は、「友達」という括りで企業アカウントと繋がることが、どうしてもできなかった。どういう操なのか、いまとなってはもはやよく判らない。いまはお得情報やクーポンを、喜んで受け取っている。解脱だ。